YANMAR EX 34HT
2018年のボートショーで初披露されたヤンマーのフィッシングクルーザー「EX34」に、新たにハードトップタイプとなるモデルが加わった。ニューモデルとなる「YANMAR EX34HT」はフライブリッジ艇と同様に特徴的なステムラインが目を引く「EX38A」のプレジャー船型を踏襲しており、走行時の保針性、凌波性、走行安定性に関して高いパフォーマンスを発揮してくれる。エンジンは電子制御コモンレールエンジン「6LY440J」を搭載しており、軽量かつコンパクトでありながら、高出力・低燃費を実現している。
YANMAR EX34HTは440馬力のエンジンを搭載し、30ノットオーバーの爽快な乗り味を楽しめる。旋回時には鋭いバンク角で高い旋回性を披露してくれた。
実際にインプレッションの際に操船してみると、30ノットオーバーの力強い走りと、鋭く曲がる旋回性の高さを披露してくれた。自分のイメージ通りにボートが旋回する様子は改めて操船の楽しみを感じさせてくれる部分でもある。電動トリムタブも標準装備のため、海況に応じた最適なトリム調整も可能となっている。また、エンジンが電子制御になっているため、燃費に関しても良好な数値を記録しており、船速33ノットで89.2L/hとなっている。燃料タンクは650Lあることから、ロングクルージングにも十分対応可能なモデルと言えそうだ。更には床面を二重構造にし、中空部に吸音材を配置したことに加え、エンジン防振支持と排気消音器を装備したことで、走行時の静粛性は抜群に高くなっている。
ボリューム感のあるステムデザインにより、35フィート並の水線長を持ち、高い保針性や安定性を発揮。
フィートサイズ以上の快適な乗り心地を体感できた。
続いて、デッキエリアを見ていくと、バウデッキは広くて、移動もスムーズだ。何より高さも十分のバウパルピットがあるので、キャスティングする際も安心だろう。そして、フラットなアフトデッキは縦横ともに2800mmあり、クラス最大の幅広船型を実現している。ここはファイティングチェア等の豊富な釣り艤装にも十分対応できるレイアウトだ。サイドデッキは330mmあるので、移動はもちろん、釣りをするにも問題はないだろう。ブルワークも640mmあり、釣りの際は体をしっかりとホールドしてくれる。また、アフトデッキには両サイドに大型のイケスを装備し、アフトシンク(OP)を付ければ、イケスに魚を入れた後に素早く手を流すこともできる。
船底は鋭角のV型ハルを採用。フィンキールも大きく、凌波性と風流れ抑制性能は非常に高い。前後にはスラスター(OP)があり、離着岸も容易だ。
バウデッキには十分な高さのバウパルピットを装備。サイドデッキも広く、こちらでも釣りを楽しめる。
アフトシンク(OP)を装備すれば、利便性も更に上がるだろう。
電子制御コモンレールエンジン「6LY440J」を搭載し、燃費性能も抜群だ。アフトデッキには左右に大型イケスを装備、プロペラ点検窓も確保されている。
アフトデッキはフラットなスペースが多く、収納スペースもしっかりと確保されている。
トランサムステップ(OP)は船内へのエントリーをスムーズにしてくれる。
キャビンは自然光がたっぷり入る大型のウィンドウを採用しており、開放感のある空間に仕上がっている。
陸電装置(OP)を採用すれば、マリーナステイも楽しめる。
キャビンはシリーズ最大級のスペースを確保しており、四方の窓からは自然光がたっぷりと入ってくる。バウバースは大人2人が横になっても余裕を感じられる広さで、内装デザインの質感からは高級感を感じられる。レストルームには電動マリントイレとシンクを装備し、ヘッドクリアランスは1700mmと十分な高さを確保している。ヘルムステーションでは広めのカウンタースペースに10インチクラスの航海計器を2台まで設置可能だ。標準装備のエアコンも想像以上の効果を発揮しており、夏や冬に重宝したい。キャビンの両サイドには質感の良いパッセンジャーシートが配置され、ロングクルージングでも疲れが溜まりにくいだろう。YANMAR EX34HTはフィッシング機能だけでなく、キャビンの居住性能にまでこだわり抜かれた、贅沢な一艇に仕上がっていた。
バウバースは大人2人が余裕を持って横になれる広さを確保している。
両舷にはそれぞれパッセンジャーシートが配置されており、キャビンでゲストとの会話も十分楽しめそうだ。
左舷側にはロッカーも付いており、収納力も高い。
YANMAR EX34HT 本体価格 24,250,000円(税別) ※運賃、諸経費等は除く。
全長:10.63m、全幅:3.30m、全深:1.90m、搭載エンジン:6LY440J、排気量:5,813L、最大出力:440PS、セット重量:4,990kg、
燃料タンク容量:650L、船速33ノット(軽荷時2名乗船参考値)、燃費89.2L/h、最大搭載人員:12名、航行区域:限定沿海/沿海区域対応可
撮影艇にはオプションを含みます。価格及び性能の詳細はお問合せ下さい。
取材協力:ヤンマー舶用システム株式会社 西日本営業部 名古屋支店 TEL:0567-95-5043URL:https://www.yanmar.com/jp/marinepleasure/
伊勢湾陸運株式会社飛島マリン 愛知県海部郡飛島村金岡37 番地 TEL:0567-55-2888 URL:http://tobishima-marine.com
※お問合せの際は『ハイピッチ オンラインを見た』とお伝え頂くとスムーズです。